電気通信事業「販売代理店届出制度」

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制度概要

 「電気通信事業法の一部を改正する法律(令和元年法律第5号)」が、令和元年10月1日から施行されました。

 この法律の施行により、電気通信事業における利用者利益の保護を図るため、利用者に最も身近な窓口である販売代理店を対象とした届出制度が導入されました。

 

届出が必要となる事業者

 電気通信事業者から委託を受けて携帯電話サービス、光ファイバー(FTTH)インターネットサービス等の電気通信役務の提供に関する契約の締結の媒介等の業務を行おうとする者は届出が必要となりました。

 

<届出を要する例>

①携帯電話端末サービス等のいわゆるキャリアショップを運営する者

②FTTHサービス等の電話勧誘を行う者

③携帯電話端末サービス、FTTHサービス等の勧誘や契約手続を行う家電販売店

④CATTVインターネットサービス等の訪問販売を行う者

 

届出を要する媒介等業務受託社の範囲

 電気通信事業法第73条の2第1項は、届出の義務を負うものについて、次の内容を規定しています。

(ア)電気通信事業者又は媒介業務受託者から委託を受けて

(イ)事業法第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関

   する

(ウ)契約の締結の媒介等の業務を

(エ)を行おうとする者

 

(ア)

「電気通信事業者又は

媒介等業務受諾者から

委託を受けて」  

2次代理店、3次代理店も届出の対象になります。              
(イ) 「事業法第26条第1項各号に掲げる電気通信役務の提供に関する」 例:MNOの携帯電話端末サービス、MNOの無線インターネット専用サービス、FTTHアクセスサービス、CATTVアクセスサービス(足回り回線)、電話及びISDNサービス、DSLサクセスサービス(足回り回線)、PHSサービス、など。
(ウ) 「契約の締結の媒介等の業務を」 「媒介等」とは、「媒介」、「取次ぎ」及び「代理」を意味します。
(エ) 「行おうとする者」

(ア)~(ウ)の要件に該当する業務を行おうとする者は、当該業務を行う前に届け出る必要があります。

ただし、令和元年10月1日時点で現に媒介等の業務を行っていしゃ者は、施行日から起算すして3か月以内に届出を行えば足ります。

 

原則として届出を要しない例

以下の者は原則として、届出を要しません。

a)不動産会社等が、来店した者に電気通信事業者の作成したパン

 フレットを配布する場合

b)不動産会社等が、賃貸契約の締結を行う者の個人情報を本人の

 了解の下で電気通信事業者やその販売代理店に提供する場合

c)インターネット上で複数のFTTHサービスを比較・紹介するウ

 ェブサイトを運営する者

d)コールセンター会社が、電気通信事業者の指定した連絡先に対

 して、電気通信事業者が指定した内容の営業活動を行う場合

e)電気量販店が、電気通信事業者に対して、勧誘や契約手続のた

 めのスペースを貸し出す場合(電気通信事業者自身が勧誘や契約

 手続を行う場合)

f)コンビニエンスストア等が、プリペイドSIMの販売を行う場

 合

 

改正法施行日現在業務を行っている者

 改正法の施行日(令和元年10月1日)の時点現に媒介等の業務を行っている者は、施行日から起算して“3か月以内”に届け出を行えば足ります。

 

⇒すなわち、これに該当する者は、令和元年12月31日までが届出の期限ということになります。